黒坂彩乃の鉄道噺

鉄道のあれこれについて意見や説明、紹介などなど。

【種別】京王線の複々線化と種別 その1

※配線その2は後で書きます

 

おはようございます、黒坂です。メモ機能に書くくらいならこちらに記事を作ろうと思い立ったので簡単に私の意見を書いておきます。

まず種別数に関してですが、原則少ない方が好ましいです。最も単純なダイヤは各停だけが行ったり来たりしているダイヤである事は言うまでもありませんし、例えば池上線の様に6分おきに各駅停車が出ている、と言うダイヤは時刻表を調べずに乗れる事で喜ばれることでしょう。

しかし、優等が必要な路線は一定数存在し、往々にして何種類も種別を設けることになる場合があります。各駅の利用者数はバラバラですし、また接続路線との兼ね合いや待避駅の関係もあります。

さて、では種別を無尽蔵に作れるかと言うとそういう訳でも無く、10種別程度が限度となっています。そしてそれでも多すぎて利用者が理解出来ているとは言えないのが現状です。

 

鉄道会社がシミュレートする混雑の分散は、利用者が全員最も早く目的地に着こうとしている前提で組まれる事が多いのですが、それは利用者がダイヤを理解出来ている事が大前提となります。列車の車掌も「何駅へお急ぎの方は急行をご利用ください」と言ったアナウンスを逐一していますが、これでどこまで理解されているかは分かりません。

また、更に問題があるのがパターンダイヤの作りにくさです。パターンダイヤとは、1時間、30分などに区切って、その枠内のダイヤを単位時間ごとに繰り返すダイヤの事で、例えば京阪神のJR線や東日本の湘南新宿ラインでは1時間ヘッド、東急線では(主に)15分ヘッド(東横線の地下鉄直通からは30-60分ヘッド)、京急線では40分ヘッドと会社によって、路線によってまちまちです。しかしこれは利用者にとっては乗り換える駅が固定される事や時刻表要らずである面で喜ばれるものです。

種別が多いとこのパターンダイヤが作りにくく、無理に揃えると無駄に停車時間が増えて逆効果を産む事もあります。

 

西武池袋線を少し槍玉に上げた気がしますが、あの路線は千鳥停車という特殊な取り組みをしている為に種別が増えすぎただけでして、接続種別も固定されているのでそれほど問題は感じません。

私が最も問題だと感じるのは京王線です。

 

京王線は新宿から八王子を結ぶ京王線と調布なら多摩地区へ伸びる相模原線とその他+αで構成されており、途中の笹塚から新線経由で都営新宿線本八幡まで直通運転を行っています。

調布駅の地下化辺りから話題に上がっていたのが「複々線化計画」でして、小田急線の様に都心側の分岐駅から途中駅までを複々線化する、具体的には笹塚から調布までの複々線化です。

これが議論に上がる背景としては朝ラッシュ時の運転効率の悪さが有りまして、明大前駅の西側に列車が連なる光景は毎日と言っていい程見ることが出来ます。そしてそれ前提でダイヤが組んであります。

詰まること前提のダイヤと言うのも中々斬新ですが、利用客から不満が上がるのは当然でして、改善が求められている事は間違いありません。

さて、京王線の朝ラッシュでは準特急或いは急行と区間急行、各駅停車で構成されています。(快速は1本だけなので省きます)

こう見ると、6種別ある路線が3種別で運用を行っている辺りかなり絞れている、と感じますが、問題はこのダイヤです。

例えば準特急、ラッシュ時でなければ17分程度で走破する調布から新宿を30分掛けて走ります。ほぼ倍です。表定速度は30km/h強ですが、これでもこの路線の中ではマシな部類です。

何故このようなダイヤが生まれてしまったのか。それは、明大前以西で列車が詰まるからに他なりません。

 

そこで私の考えた案を幾つか次の記事でお話します。