黒坂彩乃の鉄道噺

鉄道のあれこれについて意見や説明、紹介などなど。

【種別】京王線の複々線化と種別 その2

案① 2種別で運用する

停車駅はそのままで、特急と各停の2本立てで運用する方法。

待避可能駅が桜上水八幡山、つつじヶ丘と存在するので、大体調布を特急→(30秒)→各停→(4分30秒)→特急…という1:1ダイヤを組んでみます。

本数は相模原線直通と半々とし、京王線側は特急を八王子発、各停を高尾山口発とします。その結果できたダイヤがこちら。(単位は毎時)

八王子→北野:特急6本

高尾山口→北野:各停6本

北野→調布:特急6本・各停6本

橋本→京王多摩センター:特急3本・各停3本

京王多摩センター→調布:特急6本・各停3本

調布→笹塚:特急12本・各停12本

笹塚→新宿:特急12本

高幡不動で待ち合わせ、飛田給で通過待ち。

相模原線内では若葉台で通過待ち。

調布では京王線からの特急と相模原線からの各停、相模原線からの特急と京王線からの各停がそれぞれ接続し、その後つつじヶ丘、八幡山で通過待ち。

笹塚まで逃げ切り、各停は新線へ直通というもの。

【メリット】

分かりやすい

調布以西の客を特急に誘導し、その後ノンストップで明大前に向かう事で遠近分離を図れる

詰まっても明大前手前と笹塚手前のみであり、笹塚手前は明大前での停車時間により解消しやすいため、表定速度が遥かに向上する

調布では特急が発車した番線が早めに開通するため、各停の入線をスムーズに行える

殆どの駅の利便性が上がる

【デメリット】

東府中、つつじヶ丘、仙川、千歳烏山の利便性が下がる

でも詰まるよりマシでしょ

地下鉄直通に乗り換えるのが不便(明大前で3分程後の各停に乗り換え)なので笹塚には停めてもいいかもしれない。明大前4線化が急がれる

 

さて、この下線部の問題を解消するために考えたのが次の案です。

 

案② 3種別で運用する

京王の運用で一番異を唱えたいのが快速の存在です。各停にした方が利便性遥かに上がると思うんですよ。まぁ特急から逃げ切れる各停くらいのポジションなので優等って言えるのかも怪しいレベルですが。

さて、3種別とはざっくり言うと特急・急行・各停です。

しかし急行の停車駅から桜上水を抜きます。

先ほどの相模原線からの各停を調布から急行で運転します。

待避駅は先ほどと同様ですが、つつじヶ丘では急行も待避します。

【メリット】

布田・国領・柴崎・つつじヶ丘・千歳烏山の利便性が上がる

調布から利用可能な列車が1.5倍になる

【デメリット】

仙川・芦花公園以東の各停のみ停車の駅の利便性が下がる

 

やはり3種別でもそれなりに複雑な運用を組まねばならない事が分かります。

題目の複々線に関しては次回。

【種別】京王線の複々線化と種別 その1

※配線その2は後で書きます

 

おはようございます、黒坂です。メモ機能に書くくらいならこちらに記事を作ろうと思い立ったので簡単に私の意見を書いておきます。

まず種別数に関してですが、原則少ない方が好ましいです。最も単純なダイヤは各停だけが行ったり来たりしているダイヤである事は言うまでもありませんし、例えば池上線の様に6分おきに各駅停車が出ている、と言うダイヤは時刻表を調べずに乗れる事で喜ばれることでしょう。

しかし、優等が必要な路線は一定数存在し、往々にして何種類も種別を設けることになる場合があります。各駅の利用者数はバラバラですし、また接続路線との兼ね合いや待避駅の関係もあります。

さて、では種別を無尽蔵に作れるかと言うとそういう訳でも無く、10種別程度が限度となっています。そしてそれでも多すぎて利用者が理解出来ているとは言えないのが現状です。

 

鉄道会社がシミュレートする混雑の分散は、利用者が全員最も早く目的地に着こうとしている前提で組まれる事が多いのですが、それは利用者がダイヤを理解出来ている事が大前提となります。列車の車掌も「何駅へお急ぎの方は急行をご利用ください」と言ったアナウンスを逐一していますが、これでどこまで理解されているかは分かりません。

また、更に問題があるのがパターンダイヤの作りにくさです。パターンダイヤとは、1時間、30分などに区切って、その枠内のダイヤを単位時間ごとに繰り返すダイヤの事で、例えば京阪神のJR線や東日本の湘南新宿ラインでは1時間ヘッド、東急線では(主に)15分ヘッド(東横線の地下鉄直通からは30-60分ヘッド)、京急線では40分ヘッドと会社によって、路線によってまちまちです。しかしこれは利用者にとっては乗り換える駅が固定される事や時刻表要らずである面で喜ばれるものです。

種別が多いとこのパターンダイヤが作りにくく、無理に揃えると無駄に停車時間が増えて逆効果を産む事もあります。

 

西武池袋線を少し槍玉に上げた気がしますが、あの路線は千鳥停車という特殊な取り組みをしている為に種別が増えすぎただけでして、接続種別も固定されているのでそれほど問題は感じません。

私が最も問題だと感じるのは京王線です。

 

京王線は新宿から八王子を結ぶ京王線と調布なら多摩地区へ伸びる相模原線とその他+αで構成されており、途中の笹塚から新線経由で都営新宿線本八幡まで直通運転を行っています。

調布駅の地下化辺りから話題に上がっていたのが「複々線化計画」でして、小田急線の様に都心側の分岐駅から途中駅までを複々線化する、具体的には笹塚から調布までの複々線化です。

これが議論に上がる背景としては朝ラッシュ時の運転効率の悪さが有りまして、明大前駅の西側に列車が連なる光景は毎日と言っていい程見ることが出来ます。そしてそれ前提でダイヤが組んであります。

詰まること前提のダイヤと言うのも中々斬新ですが、利用客から不満が上がるのは当然でして、改善が求められている事は間違いありません。

さて、京王線の朝ラッシュでは準特急或いは急行と区間急行、各駅停車で構成されています。(快速は1本だけなので省きます)

こう見ると、6種別ある路線が3種別で運用を行っている辺りかなり絞れている、と感じますが、問題はこのダイヤです。

例えば準特急、ラッシュ時でなければ17分程度で走破する調布から新宿を30分掛けて走ります。ほぼ倍です。表定速度は30km/h強ですが、これでもこの路線の中ではマシな部類です。

何故このようなダイヤが生まれてしまったのか。それは、明大前以西で列車が詰まるからに他なりません。

 

そこで私の考えた案を幾つか次の記事でお話します。

【配線】「良い」配線とは何か?その1

こんばんは。黒坂です。

皆さんは「良い配線」と聞いて何駅の配線を思い浮かべますか?

私は大抵小田急小田原線多摩線の分岐駅である新百合ヶ丘駅を例に出すのですが、もしよろしければコメ欄にでも例を挙げて頂けると話題に出来るかもしれません。

 

良い配線とは、ネックが少なく、余裕が多く、高速運転に適する配線を指すと私は考えています。

ネックはボトルネックとも言いますが、運行上来す支障のことです。日常会話でも使いますね。

具体的には、京急本線の品川〜北品川間の八ツ山橋(25km/h制限)、東武伊勢崎線浅草駅付近の様な高速運転を阻害する物や、

JR仙石線の様な追い越し可能駅が無い線区、

名鉄の金山〜枇杷島の様な複数方面から同一路線に列車が集約される線区などが挙げられます。

配線の細かい部分で言えば分岐器の番数(これによって制限速度が変化します。機関車牽引列車の基準で国鉄が設置した分岐器は往々にして電車のパフォーマンス発揮を妨げています。詳しくはいずれ)や、通過するのに分岐器を通らねばならない構造である(東武伊勢崎線鐘ヶ淵、京急本線・空港線京急蒲田etc……、なお京成成田空港線成田湯川上越北陸新幹線高崎の様に対策を打って分岐側でも制限がほぼ掛からない様にしてある例もあります。そして石勝線・室蘭本線追分は制限を緩和しても未だに高速通過が出来ない構造になっています。)、待避線や行き違い信号場に安全側線が無く進入速度を抑えなければならない、などなど様々な物が挙げられます。

これらは全てダイヤや乗り心地に影響しており、如何に解消するかを鉄道会社は日夜模索している事でしょう。

 

余裕と高速運転に関しては次記事で。

それではごきげんよう

挨拶+α

こんばんは。そしてはじめまして。黒坂彩乃です。

何となく方々に思う所があったのですが(主に鉄道で)、140字に収まるほど簡単に語れるものでもないので書き連ねて行こうと思います。

 

こちらは鉄道関連専用で運用します。鉄道旅まではこっちに載せます。ただの旅は多分雑多側に載せます。線引きが難しい物は註釈を付けた上でどっちにも載せる可能性があります。ご了承を。

 

主に配線やダイヤ、種別に関してのお話になると思います。駅名記憶(制作側ではありませんが)の話とかはるか昔の話とかも出来たらいいかなと

 

研究しているジャンルとして上記以外に戦前の外地に関してがありまして、特に樺太に関して色々と調べております。Wikipediaに載ってない事をメインに語りたいと思います。(鉄道関連以外は雑多側に載せるかもですが)

 

鉄道に詳しくない方にでも理解して頂けて、鉄道好きの方でもつっかえない様な文章を書くように努めます。今後ともよろしくお願いします。